ジミー・モラレス大統領は未だに憲法裁判所の判断についてコメントを出さないまま、あちらやこちらでグループを集めては言い訳支援を要請しているようです。
例えばこの写真。左は副大統領のハフェット・カブレラ、真ん中ジミー大統領、右は教員組合のホビエル・アセベド委員長。昨日、教員組合のデモ行進があったのですが、最終目的地の大統領官邸に着いたと思ったら、今まであんなにカメラから逃げ回っていたジミーが表へ出てきて、このスリーショット。何を考えているんだか。終身委員長らしいホビエルの方がよっぽど強かな政治家なのに、のこのこ出て行く気が知れん。
ちなみにこの時も記者会見みたいなのはなく、ジミーとホビーが一方的にアジ演説をして終わったようです。副大統領は大統領がまた変なことを言ったりやったりしないように見張る子守の役立ったりしてね(と書いてみたが、何だか事実のような気がして笑えない)。
一方のイバン・ベラスケスの方は本日付で声明を出し、支援をしてくれた人々・団体に感謝を述べると同時に「CICIGは今までもそうであったように、これからもグアテマラの法体系を尊重する」と言明し、「今日まで行ってきたのと同様に、CICIGに課せられた任務の実現のために努力する」とこの先も汚職摘発の手をゆるめるつもりはないという態度を明らかにしています。
photo by US Embassy Guatemala on Flickr, licensed under a CC BY-NC-ND 2.0
今年1月のアメリカからの資金援助についての記者会見の写真。左から2番目がテルマ・アルダナ検事総長、その右がイバン・ベラスケスCICIGコミッショナーの強力2トップ。地元に逸材がいないので外国から補強するグアテマラのサッカークラブと同様です。一番右が駐グアテマラ米大使のトッド・ロビンソン。この方も歯に衣かぶせぬストレートな物言いで多くのグアテマラ人(特に国会議員)を怒らせて「追放しろ!」と散々言われた方でしたが、もう間もなく任期満了で帰国されます。
さて、反イバン派は、憲法裁判所の判断の後も何とかしてこの国から追い出そうと画策中。まず与党議員。「憲法裁判所の判断は変則的だ。司法を政治利用し、クーデターを企てている。自分たちには国民の支持がある。イバンは辞任するべきだ」と訳するのに困る意味不明な声明を出しています(個人のメッセージではなく、党として書面に書いた文を読んだはずなのですが)。こんなのが国会議員かと思うと、グアテマラの将来暗すぎる。
土曜日にもまだ反イバン派(巷で囁かれているのは、公務員が支持されて反対運動を行っているのではないかという話。送迎バスでやって来ますからね)のデモが行われる模様。頑固爺のイバンが、そんなことで辞任するとは思えませんが、その気になれば国外に出た後もう入国を許可しないとか、事故に見せかけて暗殺しちゃうとか、グアテマラ風な解決策はいくつもあるわけで。
どんな大物のしっぽ踏んづけたんですか、イバンさん。
まだまだ楽観視するわけにはいかないようです。