Monthly Archives: August 2018

8月の嵐

2015年の8月にはロクサナ・バルデッティ元副大統領が逮捕され、市民が声を一つにしてオットー・ペレス大統領(当時)の辞任を求めるデモ行進が行われました。2017年の8月にはジミー・モラレス大統領がCicigコミッショナーをペルソナ・ノン・グラートと宣言しました。えー、その間の2016年はフアン・ガブリエルが亡くなっています

というわけで、近年毎年8月には(無理矢理だけれど)波乱が起こることになっているようですが、今年は今のところ静か。。。と思ったら大間違い。本日31日、月末の給料日(グアテマラはなぜか皆月末払い)で、しかも金曜日で、とにかくグアテマラシティなんかは大渋滞間違いなし!って日を狙いすまして、ジミー・モラレス大統領は「Cicigの任期延長は求めないというレターをもう国連事務総長に送っちゃったも〜ん(ざまぁ)」ということを発表したのでした。

今日は、朝10時半から国家宮殿で記者会見(というタイトルだけれど一切質問は受け付けない)が行われる予定となっていました。もっとも、時間にルーズ(金にもだけれど)なジミーが、時間通りに始めるはずもなく。そうこうしている間に、Cicigのオフィス付近で軍用車のキャラバンが目撃されたのでした。

不穏な雰囲気。ラ・オーラ紙がこの写真をアップした後、オフィス前に駐車していた車は移動しますが、付近をぐるぐる周回していた模様です。後に明らかになったことですが、これはアメリカが「国境警備のために」ドネーションした車で、市内のパトロール用ではないのですね。

こうして、記者会見が始まる前に、すでにCicig関係の何かだろうという予測はついていたわけですが。

それが「(自分に対する刑事責任を追及する失礼な)Cicigは、2019年9月3日の任期まででもう十分、これ以上はいらない(というかさっさと出て行け)」という発表につながったのでありました。

この記者会見の写真がすごい。

大統領、副大統領、内務省長官と4人の次官、外務省長官、国防省長官、そして軍人と警官多数。他の閣僚は参加したがらなかったものだから、軍人と警官で穴埋めしました、ってこと?遂に閣僚からも見捨てられたのか。。。

この写真を内戦時代と比較した写真をツイートしていた人がいたのですが、これがまた秀逸でした。

1982年当時の大統領はエフライン・リオス・モントですね。いやはやまったく、ぽーんと軽く時間をさかのぼりしてくれてしまって、めまいがします。というか、自分一人では発表できないのか、こいつ(一人でやって失敗したのが、去年のペルソナ・ノン・グラータ宣言ではありましたが)。

ジミーときたら、「自分は選挙により選ばれた大統領だ」から何をしてもいいと思っているのかな。民選の大統領だからこそ、自分の周囲の人物ではなく、国民に対する義務を負っているのですよ、本当は。まったくもうこの人は○○○○が小さすぎて。。。(○○○○にはお好きな言葉を当てはめてください)

もっとも、これは予測されたことでしたから、そんなに驚いたりはしないのですが、何でこのタイミング?というのは気になるところです。遅くなると来年の選挙に響く、ということ?どっちみち、矢面に立つのはジミーだから、周りの人はほとぼりが冷めるのを待ってればいいんだしね。

というわけで、本日もそうでしたが、明日あたりは抗議集会が呼びかけられています。今日は給料日だし道路混んでいるから、人が集まらないのよ。多分今日という日を選んだのはそういう理由ではないかな。

アメリカ方面からもリアクションが届いていますが、ちょっとびっくりしたのはこちら。

ジョー・バイデンさんがグアテマラの情勢に関心を持っていたとは知らなかった。アメリカはCicigの継続を支援するべき、ってトランプさんはそんなことどうでもいいんじゃないかな。そのためにイスラエル大使館をエルサレムに移転したんだし(効果のほどはどんなものやら)。

それにても、です。

右と思われ、やがて極右っぽくなってきたジミー政権が、左のニカラグアやベネズエラと同じようなことをしているのは興味深い点です。特にニカラグアは、最近汚職政治家の亡命先として、俄然注目を集めているし。オルテガ政権を支持しているのは、実はグアテマラの汚職政治家だったというありえない展開。

右だと思ってずーっと右へ右へと進んでいったら地球の裏側で左とぶつかって一緒になってしまいました、みたいな。コロンブスもびっくりだよ、まったくもう。

戦う憲法裁判所

暑かったり寒かったり雨が降ったり霧がかかったりという雨季らしい季節が帰ってきた。と思ったら風邪をひいたようです。まだ風邪というレベルには至らないけれど、気をつけないと一人前の風邪に成長しそうな感じです。

ということで今日はさささささっと。

エンリケ・デゲンハートは本年1月に内務省の長官に任命されていました。就任後やったことと言えば、警察の上官を大量に移動させ、資格を有しない人物を昇格させたりとか、Cicigの警備に当たっていた警官を予告もなく引き上げたりとか、無能と言うよりはあからさまな嫌がらせ。

これに対し、「デゲンハートはグアテマラの安全保障を危機に陥れる可能性がある」として、弁護士有志らが憲法裁判所に保護請求を出していたのですが、本日、憲法裁判所は「危惧するに正当な理由がある」として、任命権者である大統領に「48時間以内に長官の任命について根拠・理由を提出するよう」求めています。最終的には、この報告書を受けて保護請求の可否を判断することになるわけですが、大統領に宿題出しちゃうなんて、いいのか、それ。

実際問題としては、故アルバロ・アルスー市長がデゲンハートを内相に押し込んだのでしたから、理由もへったくれもないのですが。

そうは言ってもまさかそんな報告書を出すわけに行きませんから、なんて言い逃れするのか楽しみです。

もっとも、憲法裁判所がこんな風に政治にクチバシを挟んでいいのかいな、と思わないでもないですが。

 

デモの8月

毎年この時期になると、来年の予算折衝が始まります。グアテマラの会計年度は1月から12月まで。でも12月という楽しい時期には国会議員は仕事をしないので、そろそろ予算の話をしないといけないのでありました。ちなみに、昨年は期日までに2018年予算が成立せず、成立しないとその前年の予算が自動的に適用されるシステムです。なので予算の増額とかができなくなるというシステム。もっともこの国、人件費以外、一体何に使っているのかかなり不明です。人件費にしても幽霊に払っていたりするケースが多々ありそうだし。

そんなわけで、給料上げてくれデモにしたってやるなら今。来年が選挙の年だということを考えたら、今年は絶好の賃上げ機会です。しばらく前から国立病院の医師がストライキを実施して賃上げ要求をしているかと思ったら、今日は先生たちがもう年中行事となっているデモ行進を行いました。

医師の方は8月13日から一般外来を閉鎖するというストライキを実施しています。要求は「適正な給与」。自分たちの給料は安すぎるから適正にしてほしい、ということですね。私立と比較すれば安いでしょうが、国家公務員である国立病院は身分を保障されているからなぁ。大体、ここの医師って国家試験があるわけでもないし。給与引き上げするというなら、各人の能力もきっちり見極める必要がありますよね。

保健省の現在の長官は、前国立ルーズベルト病院長のカルロス・ソト。現場の医者の気持ちのわかる人。。。だと思ったらおっとどっこい、立場違えば言うことも変わる。一応財務省にボールを投げて「ダメ」と言わせていますが、保健省としても「そんな予算はない」とつれない返事。

業を煮やした医師側は「国立ルーズベルト病院では救急以外、一切医療サービスを提供しない」と発表。ソトは「患者が適切な治療を受けられるように」保護請求を裁判所に提出しています。

曰く、「もし患者が死んだら、告発する」のだそうで、これはかなり厳しい警告です。でもソトって、ルーズベルト病院長だった昨年8月、護送されてきた囚人を逃がそうとしたパンディーヤグループによる発砲事件が起こり、医師ら7名が亡くなった事件があった時、「安全が確保されるまで一般外来を閉鎖する」と宣った方でしたが(こちらこちら)、あの時は患者さんに影響はなかったっておっしゃるんでしょうかねぇ。囚人の搬送も拒否するとか息巻いていましたが、その後更生施設局が医師を雇用し、刑務所で治療を受けられるようになった。。。なんて話もありません。

というか、あの事件の後に大統領がCicigのイバン・ベラスケスを国外追放にするなどと言い出したものだから、そこでグアテマラ中がてんやわんやになってしまったのでありましたが。

一方の教員組合の皆さん。要求は多分賃上げなのでしょう。

元教育相で当時教員組合と激しくやりあったマリア・デル・カルメン・アセーニャのツイート。過去10年、教育省の予算が増えている一方で、小学生の就学率が下がっているという。こちらもやっぱり、賃上げするのなら、教員のプロフェッショナル化(教員養成校を卒業したら教員になれるというのは、幼稚園や小学校ならともかく、中学校以上は難しいでしょう)と評価システムの導入は必須だと思うのですが。

これには余談がありまして、教員組合のほとんど終生委員長なんじゃないかと思われるホビエル・アセベドですが、先日アルタ・ベラパス県で歩行者をはねるという交通事故を起こし、危うくリンチにあうところでした。被害者が負傷しているので、グアテマラの場合、普通は起訴されるようなことはありませんが、相手との話し合いがまとまるまでは身柄拘束。現在は保釈の身なので、今日のデモには参加していないようです。

噂によると飲酒運転か何かだったらしい。まったくもう、グアテマラの教員のレベルと来たら(ブツブツブツ)。

そうは言っても、大票田である教員組合は、足蹴にはできないのですよね。ふぅ。

タクシー vs. ウーバー

グアテマラでは昨年からだったか、ウーバーが営業を始めています。私はグアテマラでは使ったことはないのですが、小僧は時々お世話になっています。スマホにアプリ入れておけば、必要な時に手軽に呼べるので超便利。古い車の使用は認められていないのでいい車に当たる幸運にあうこともあるし、差別化を図ろうとする運転手がドリンクサービスしていたりもするし、おまけに安い。場所によってはウーバーが近くにいなくて呼ぶのに苦労するところもあるのですが、普通に使う分にはタクシーより快適、というわけで、ウーバー利用者は増加している模様。統計があるわけではないので、はっきりしたことは不明ですが。

当然、タクシー運転手は面白くない。グアテマラシティの場合、タクシーには白(タクシーステーションに常駐し、お客さんを待つタイプ。空港タクシーやホテルタクシーもこれに含まれる)と黄色(電話で呼んで来てもらうタイプ、緑も系列)の2つに大別されるのですが、黄色はタクシー会社であるのに対し、白は個人タクシー(オーナーがドライバーに貸しているのも含めて)がほとんど。最近では、白でもグループを作って、お客さんを呼び込もうとする動きもありますが。。。ウーバーにはかなわないのですよね。

というわけで、本日、白タクシーのドライバーがウーバーに怒りのデモというのが行われました。通常のデモというのは徒歩ですが、今回はタクシー。市内数カ所から市役所を目指したのですから、市役所付近は大渋滞となりました。一部のタクシーは空港付近を閉鎖。

う〜ん。こういうのって、自分で自分の首を絞めているんじゃ。

10年くらい前から?タクシーの数って急増したように思います。ショッピングモールに行くと、付近には客待ちタクシーがずらり。駐車禁止もお構いなし。車も運転手さんもピンからキリまで。私もお世話になったタクシードライバーがいるので、いい人も多々いることは知っているのですが、一方で乱暴な運転をする人もまた多々というのは、日々運転しているとわかります。

タクシードライバーは、一応プロフェッショナルの免許を取得する必要があるし、タクシーとして使う車は市に登録する必要があります。つまり、タクシーは市役所が許認可をするのですね。ウーバーはそういうのなし。なので、不平等だと言いたくなるのはわかるけれど、利用者側はウーバー支持者が多いようです。

だってね。

メキシコのものだけれど、両者の比較。「ウーバーはドライバーの身元も車のデータもわかるけれど、タクシードライバーは誰なのかわからない」「ウーバーはルートをアプリが決めるが、タクシーはドライバーの気の向くまま」「ウーバーは明朗会計がタクシーはドライバーの気分次第」「ウーバーは来てくれるが、タクシーは通りに探しにでないといけない」「ウーバーは運転手を評価するが、タクシーには評価制度なし」。

いえいえ、タクシーの運転手さんがこんな人ばかりというわけでは決してありません。しかし、こう言う指摘があるのもまた事実ではあります。

加えて、このデモ前日、ウーバードライバーを見つけたタクシードライバーが、車を追いかけて脅していたのがSNSで流れていました。

こんなことするから、利用者が減るんだよ!!!

数時間にわたって市役所付近を封鎖した今日のデモの結果、両者の間で話し合いが行われたようですが、さてどういう話になったのやら。帰宅時間のラッシュアワーには封鎖は解除されたようですが、当然まだまだ混んでいたわけで。。。行きも帰りも普通の渋滞だった私は恵まれている方なんだろうな。

タクシーにはタクシーの利点があり、それをうまく使ってウーバーに対抗すればいいんじゃないの、って思うんですけれどもね。黄色タクシーの方は、自前のアプリを作って顧客囲い込みをやってます。白タクシーだって、皆で知恵を合わせて抗議行動じゃなくて対抗策を出したらいいのにね。

ってちょっと思った一日だったのでした。

毛糸のバッグを作成中

今日は朝から雨模様の寒い一日。グアテマラではそう多くない日ですが、外にも出たくないこんな日は絶好の編み物日和。

と言うわけで、今編んでる物をチラリと紹介。

Elizabethan Stranded Bag KAL

世界のニッターさんやクロシェッターさんが集うRabelry(ラベリー)というサイトがありまして、そこにあったデザイナーさんの作品。ここでは有料・無料の編み図(日本のような編み図ではなかったりするけれど)が多々ありまして、自分の腕前は棚に上げてつい編みたくなります。このバッグはミセス・バットンの有料デザイン(上の写真の下にあるボタンからパターンサイトに飛べます)。

上のは毛糸のバッグなのですが、デザインがフェアアイル風で2色の糸を使うことになっています。アクリルの毛糸を使ったこともあり、立ち上がりにちょっと苦労したのですが(癖でついきつく引っ張ってしまうので)、くっきりと絵柄が出始めると、楽しくてもう止められません(笑)

DSC_2783

こちらはグラニースクエア(granny square)と呼ばれるかぎ針編みの正方形モチーフ。右側の上下が一般的なグラニースクエアで、同じ毛糸で同じように編んでいますが、かぎ針のサイズが違うので大きさも異なっています。

左の上がちょっと面白いモチーフで、普通グラニースクエアは中心から編んでいくのですが、これは外枠を先に作って、最後に中心にたどり着くもの。ペルーのエスペランサさんというユーチューバーが紹介しているリバースグラニースクエアです。

立体的にできる、面白いモチーフです。毛糸の指定よりも少し細めの針を使う方が良いかもしれません。私のは6号針で編んで、さっきの普通のグラニーの8号針で編んだものとほぼ同じ大きさに仕上がりました。

難しかったのは、80目の作り目をきちんと拾って行くところだったり(笑)。最初は1目どこかで落としてしまって、やり直しとなりました。私みたいな下手くそは、80目の作り目をしたら最初の目につなげるんじゃなくて、一旦糸を切って1段目を編み、1段目が完了したところで綴じる方が失敗なくて良いかもです。

残る一つはコペンハーゲン・サークルという円形モチーフをアレンジしたもの。小さい方のグラニーとほぼ同じ大きさに仕上がりました。

同じ毛糸で同じ色合いに配色しても、印象が異なるのが楽しいですね。そう言えば、多分小学校の頃、夏休みの宿題でグラニースクエアで座布団を作ったことがあったっけ。黄色と黄緑と緑の毛糸で編んだ、シンプルだけど結構お気に入りの座布団だったんですよねぇ。

子どもの頃と同じことをやっているってことなのかしらん。

 

 

 

 

コーヒー価格の下落

コーヒーの国際価格が下落を続けています。ICO(国際コーヒー機関)によると、2007年7月以降はほぼ右肩下がりに値下がりを続けており、今月は2007年以降の最安値である生豆1ポンド(約450g)あたり1米ドルを割る価格がついたとか。

消費者としては安値は歓迎ですが、グアテマラは生産国。生産者から「人道に反する価格だ」という強烈な悲鳴が上がっています。

安価の原因は生豆のだぶつきである模様。現在のコーヒーの二大産地はブラジルとベトナムですが、今シーズン(2017年10月から2018年9月)はブラジルは生産量が減少、ベトナムが増加だそうです。

メキシコ・中米地域の最大の生産国はホンジュラスで835万袋(一袋は60kg)、次いでメキシコが400万袋、グアテマラ380万袋、ニカラグアが250万袋、コスタリカ156万袋となっているそうです(7月月報)。ホンジュラスがそんなに生産しているとは思わなかったし、コスタリカがそんなに少ないとも思わなかった。

そういう事態を避けようとスペシャルティ・コーヒーを生産し、カップ・オブ・エクセレンスなどのオークションで高額取引を行っている生産者もいますが、そういう生産者であっても、生産する豆の全てを高価に買い取ってもらえるわけでもないでしょう。

それにしても、一体どこまで価格は下がるのか。。。既に最高値だった時の半額以下となっているにもかかわらず止まらない下落を、生産者は戦々恐々として見ているのでしょうねぇ。頑張れ、生産者。

保護施設からの電話 追記

一昨日昨日と割と根を詰めて書いたせいか、今日は燃え尽き気味だったりします(笑)。

そんなわけで今日は超短いですが、ダビッド・ショルへのインタビューをまとめてビデオがアップされていますので、それを貼り付けてお終いにしようかと。

ダビッドの話も興味深いのですが、背景の美しさにも見とれます。美しい自然以外には何もない。生活する環境としては厳しそうです。

この何もないところにある小さな家に衛星放送のアンテナがある風景が、ミスマッチと言うよりはむしろシュールで、目に焼きついて離れません。