追放の地から

ライト・ライブリフッド賞というのは「現在のもっとも切羽詰まっている問題に対し実際的模範的な回答を示した人物・団体」に授与される国際的な賞で、「第2のノーベル賞」と呼ばれることもあるそうです。もっともそれはスウェーデンの財団が創設した賞だからなんじゃないかと思いますが、ノーベル賞との関係はないそうです。

そのライト・ライブリフッド賞の2018年の受賞者として前検事総長テルマ・アルダナとCicigのコミッショナーであるイバン・ベラスケスが選ばれたと今朝方ニュースが伝えていました。グアテマラの汚職追求に対する仕事が評価されたもの。

オットーさん、こんなところで名前出されても嬉しくない。。。よね?

どうやらこのコンビは高い評価を得ているようでありますね、グアテマラ以外では。「預言者は自分の故郷では歓迎されない」ってアレと同じようなもの?

相変わらず、グアテマラ政府はイバン・ベラスケスの入国についてはコメントしていません。「まだ帰ってきてないんだから、まだ起こってないことについては発言できない」なんだそうで、ああ言えば上祐的な何かなのか、こいつら。

そのイバンは、追放の地ニューヨークで今日こんなツイートをしています。

今日、Cicigの事務所前にバス7台に乗って多くの人たちがやって来ました。何でも「環境省で植林の作業をやる人を探しているから」と言われてバスに乗り、到着したのがCicig前だったと。何だ、Cicigの前に森作るのかい。

という話ではなく、どうやらCicigへの抗議デモをするために寄せ集められた人たちだったようです。「環境省」という話の他にも「ヨーロッパからの経済的支援」「道路掃除」なんてのもあったとか。

イバンのツイートは画像を消した音声だけのものですが、それに付いている文章は「必要としている人を欺いて貶め、利用するというのは、この悪意のある行為の首謀者のモラルの程度を示すものだ。哀れな」と、イバンの腹の底にふつふつと怒りが沸いているのが感じられるような文章です。

環境省は「無実だ」と言ってますが、さてどうなんでしょう。

実際、政府主導でジミー擁護のデモ行進が行われるという話があり(公務員は強制参加)、それ以外にも県知事が市長らにデモ行進を要請しており、サンマルコス県では市長が「そんなことに使う金はない」と反発しているのが報じられています。グアテマラの場合、知事は大統領が任命するので、知事が大統領べったりなのは不思議なことはないのですが。

そうそう、そう言えばその大統領、国連事務総長と10分間のアポを取り付けたそうです。さて、何の話をするんでしょうね。

Advertisements

大統領、国連総会へ出かける

割と静かな週末だったと思うのですが、ジミー・モラレス大統領は国連総会出席のため、ニューヨーク入りしましたとさ。

先日の憲法裁判所の決定については、金曜日の夕方になってやっとこさ関係者に通知がなされ、決定が効力を得ることとなりました。遅れた理由というのは、反対票を投じた判事の反対理由が添付されるのですが、これに時間がかかったため。わざとじゃないかとかかなり勘ぐられていましたが、実際にそうなんでしょう。というか、日曜日には「Cicigコミッショナーの入国を認めなければならない」と言っておきながら、水曜日には「Cicigコミッショナーであるイバン・ベラスケスの入国を認めなければならない」という決定に反対するというのは、土台無理があるので、無理矢理理由をつける必要があったのでしょう。というわけで反対理由というのは「わざわざイバン・ベラスケスと書かなくてもわかるから必要ない」というもの。

いやいや、大人の世界というのはしがらみが多くて大変です。

さて、通告を受けた後、政府はコミュニケを1枚ピラリと出しただけで、ノーコメント。

「グアテマラ政府は憲法擁護のために必要な措置をとる」「グアテマラ政府は常に対話を優先してきた」という、何が言いたいのか不明なもの。まだまだ予断を許さない感じです。

というわけで、折角国連総会に出席するんだったら、事務総長と話してくればいいのにね。きっとイバン・ベラスケスがそこにいるからイヤなんだろうな。

いろいろと、やっぱり見通しは暗いです。

そうは言っても、ニカラグアのようにデモに対する発砲といった強権力の行使がない分、グアテマラはまだマシなのかも。選挙で選ばれたというそのことだけを根拠に、その国を自分のしたいようにしてもいい、という制度に成り下がってしまった民主主義の将来もまた暗いです。

沈黙の陰で

昨日のデモ行進の様子やそれに至る過程を伝えるドイツのDW(ドイチェ・ヴェレ)のスペイン語ツイッター。

学生たちがいい顔してますよね。政府は今日も沈黙を貫いており、黙っていれば嵐は通り過ぎるとでも思っているのかも。いやもうそれ手遅れだから。

政府がそういう個人的な要件にこだわっている一方で、見捨てられたままとなっている人たちもいるのがなんとも切ないところです。

例えば、こちら。

スペイン語BBCの記事で、ラテンアメリカの飢餓についてレポートしています。国連食糧農業機関らの統計によると、近年、ラテンアメリカでは栄養失調の数は減少しているが、唯一ベネズエラでは増加しているのだとか。それでも、あの物のないベネズエラよりもグアテマラの方が飢餓指数が高いというこの現実。

ラテンアメリカではボリビア(19.8%)1、ニカラグア(16.2%)、グアテマラ(15.8%)となっています。ボリビアやニカラグアの数字が改善しているのに対し、グアテマラはここ数年横ばいのまま。

ジミー・モラレスは大統領就任式の際に、「栄養失調はボクの政権の最重要課題」と言っていませんでしたっけ。

なんとも残念なことです。

沈黙

今日の1枚。

憲法広場、国家宮殿の前に集まった人の海。国家宮殿の前には警備を行っている警官の列が見られますが、今日は重装備の兵士も警察の特殊部隊の姿もなく、通常の警備で、トラブルなし。良かった。

首都だけではなく、国内各地でも同様のデモ行進が行われました。

こちらはケツァルテナンゴ。

国内だけではなく、国外でも。こちらはニューヨーク。

反ジミー、反汚職の声がどんどん広がっているようです。

肝心のジミー・モラレス大統領とその仲間たちは、昨日の国連と憲法裁判所の決定が明らかになって以降、一切ノーコメント。大統領府広報庁長官が「国連の回答は受け取った」って言ってたくらいですか?

今日あたり、また例の5人(大統領、副大統領、内相、外相、行政庁長官)で記者会見でもやるのかと思ってたのですが、何だか肩透かしを食らったような気分です。当の外相が先日の記者会見でデタラメを言ったと現在検察が捜査をしているところですから、迂闊なことは言えないと思ったのかも?口は災いの元ですからね。。。

大統領自身は国家宮殿の執務室に出入りする姿が目撃されているので、その辺にいたようです。自身の辞任を要求している人たちの前に出て自分の言葉で話すだけの度胸はなかったようですが。

このような状況下、ホベル外相は本日カナダに向けて出国、その後ニューヨークでの国連総会に参加します。大統領は今週末くらいに行くんじゃないですかねぇ。昨年はこの機会にアントニオ・グテーレス事務総長と会合を持ったものの、肝心のイバンの「イ」の字も発することができないまま終わり、グテーレス事務総長に「あいつは一体何しに来たんだ」と思わせたのでありました。

さすがにそれに懲りたのか、今年は事務総長との会見の予定なし。事務総長の方は、総会に先立つ記者会見で「Cicigについて話し合う用意はある」「でもイバンを変える理由はないけどね」なーんて余裕の発言をしてたらしいですけれどもね。

政治家は、やっぱり自分の言葉ではっきり話せないと。沈黙することしかできないジミーは、すでに大統領失格だと思うのですが。

アウトゴール

今日の主だったニュースは今のところ2つ。

1つは外務省からの「新しいCicigコミッショナーリストを至急送れ」という一方的な通告に対し、国連は「コミッショナーを変える理由がない」と軽く一蹴したのみならず、「コミッショナーは(グアテマラにいることができる)補佐を任命することができる」と付け加えてきたのでありました。政府的にはオウンゴールだよね、これ。

この補佐の任命権はイバン・ベラスケスにあるというわけで、当然SNS界隈は「テルマ・アルダナ(前検事総長)」「フランシスコ・リバス(前内相)」「フランシスコ・フォッパ(前国税庁長官)」などなどと姦しい。誰がなるのか、楽しみだな。

もう1つは、9月16日の憲法裁判所の「Cicigコミッショナーの入国を妨げるな」という決定に関連します。この時の決定が「イバン・ベラスケスの入国を妨げるな」と名指しではなく「Cicigコミッショナーの入国を妨げるな」というものだったため、大統領とその仲間は「イバンの馬鹿はもうコミッショナーじゃないからさっさと次を任命しろ」という無茶苦茶な(というか必死な)要請を行っていたわけですが、これについて、「コミッショナーとは誰の事を指しているのか明らかにしてほしい」という保護請求が再度提出されていました(まったくもう面倒くさい人たちだな)。

当然といえば当然なのですが(理解できないのは大統領とそのお友達だけ)、憲法裁判所は「コミッショナーであるイバン・ベラスケスの入国を妨げてはいけない」と当該コミッショナーは誰なのかを確認しております。「この決定に従わない場合は、法的措置が取られる」とこの点もクリアーにしています。

さて今度こそ、イバンは帰って来られるのでありましょうか。

それ以外では、昨日フランシスコ・サンドバル検事がサンドラ・ホベル外相について「私には告発義務がある」と検事総長に訴え出た件は、検事総長が担当検事局(昨日夜だったので、当番検事局でしたが)に送り、そこから公務員犯罪検事局に転送されて捜査が開始しています。

また、16日の憲法裁判所の記者会見席上、その場にいる新聞記者らの写真を携帯で撮っていた女性がおり、問い詰められて「テレビ局で研修をしている」などと言いのがれていたのにその場から逃亡、憲法裁判所の警備に当たっていた警官らがその女性を通したことから警察官ではないかと疑われていました。なお、この人物は外に出るとナンバープレートのないバイクで走り去ったのですが、肝心の携帯を落としてしまい、現在これも検察が捜査を行っています。

この事件で、今日内務省次官が「あれは憲法裁判所から警備を頼まれていたからだよ」というまったく意味不明の弁明をし、憲法裁判所から「ウチが頼んだのは外の警備だってば」と反論されているという有様。でも、これって逆にあれは警察官だったってことを認めたことになるんじゃ。。。近頃の警察官ってのはナンバープレートのないバイクを乗り回しているものなんですかねぇ。

もう一つ付け加えておいた方が良さそうなのは、昨日朝、閣議が行われたのですが、この時「Cicigを廃止する」という閣議決定が合意されたという噂があること。副大統領のハフェット・カブレラは閣議決定の存在を否定していますが、噂によれば、この閣議決定はやはり昨日の朝アメリカから流れてきた「マヌエル・バルディソン(元大統領候補)がマネーロンダリング容疑でFBIに逮捕された」というニュースにビビってお蔵入りになったのだとか。いかにもチキンなこの政府ならありそうな話すぎて、本当にしか思えません(笑)

バルディソンはグアテマラ国内での汚職容疑(オデブレッチ事件)で逮捕命令が出ていますが、ニカラグア経由でアメリカに逃れようとしたところ、アメリカのビザが失効していて不法入国として逮捕。当初は政治的嫌がらせを受けていると亡命申請をしていましたが却下され、本当なら先週のうちにグアテマラに強制送還されているはず、でした。それがどこでどうしたのか、送還が延期となり、気がついたら逮捕されていたという。これがグアテマラに対する警告だったというんですよね。

実際問題として、あの憲法裁判所の決定を理解できなかった人たちに、こんなわかりにくいメッセージが伝わるのかと言われると甚だ疑問ではありますが、アメリカ様のおっしゃることには妙に素直なのもまたこの政府の傾向ではあります。国連には歯向かうけれど。

そして明日20日は、大学生らの呼びかけによるデモ行進が行われます。他の大学の学生(大学ではなく)や一部学校、商店などもこれに呼応し、首都のみならず地方都市でもやはりデモ行進が行われる予定。

それに先立ち、サンカルロス大学の学生らが防衛省、検察庁、最高選挙裁判所の前でデモしておりました。検察庁と最高選挙裁判所の前にいたのは、小僧が所属する工学部のリーダーたちであった模様。

この制服というか、KKKのようなこのスタイル、私は好きではないのですが、アイデンティティーを隠す内戦時代の遺産です。黒とグレーのツートンカラーが工学部。工学部生ならみんなこの覆面をしているというわけではありません。一部の学生が参加している部活的なものとでも言ったらわかりやすいですかねぇ。

笑っちゃったのが、最高選挙裁判所(TSE)では先方から「話を聞くから中に入って」というまさかの対応にあい、数人がゾロゾロと入っていくとちんまり座って対話をしていたという。その写真、なんとも笑えます。TSEやるな(笑)

おまけ。先々週だったか、こんな夢を見たことがあります。見たというか、ラジオのように映像がなくて音声だけ、でもクリアーに「モラレス大統領の辞任の後 (tras la renuncia de Presidente Morales)」と聞こえたのでした。目が覚めた時、これって本当のこと?と一瞬思ったくらい明瞭だったのですが、果たして正夢になるのか。

グアテマラシティで行われるデモ行進のルートはこちら。

アルコール禁止、政治的プロパガンダ禁止、覆面禁止、武器禁止、塗料禁止。守られる気が止ない(笑)

なお、宿題が溜まっている我が家の大学生は明日は「行きたいけれど。。。」だそうです。

政府の出方が心配ですが、参加する人たちにとって、暴力行為の一切ない、良い1日となりますように。

Vergüenza ajena(他人の恥)

タイトルは「ベルグエンサ・アヘーナ」と読みます。スペイン語の権威であるスペインの王立スペイン語アカデミーによれば、「他人の言行を恥ずかしく思うこと」。ピタリと来る日本語訳が思いつかないのですが、大体そういう意味。ここら辺だとPena ajena(ペーナ・アヘーナ)という言い回しも同じ意味で使います。

何が言いたいかと言うと、グアテマラ人じゃない私の目から見て、ここの大統領やらのやってることは全くこのvergüenza ajenaだな、と。大統領はともかく、ここ数日間毎日のように記者会見をやってる外相サンドラ・ホベルは、国連憲章はおろか、国際条約とかCicig創設に関する国連との合意も読んでないんじゃね?という感じで、ツラの皮が厚いというか厚顔無恥というか、恥知らずというか、恥さらしというか。こんなのが外相だなんて世界中の笑いものだわ。

まず、Cicigの創設に関する合意における、「問題が発生した場合には両者間の話し合いで解決する」というのを全く無視し、「グアテマラ政府としては、イバン・ベラスケスはもうCicigコミッショナーではない」と一方的に宣言しちゃい、国連に対し「48時間以内に次のコミッショナー候補のリストを出せ」と迫ること。コミッショナーの任命は国連事務総長の専権事項と定められており、グアテマラ側には口を挟む余地はありません。

CicigはもともとCiacs(Cuerpos Ilegales y Aparatos Clandestinos de Seguridad: 闇の治安維持部隊)の捜査のために設立されており、この種の闇部隊は政府や政府機関の中にいるとされていましたから、政府関係者がコミッショナーの任命に口を出すたらダメでしょ、ってことなんです。実際、最近カイビル隊が市街地で警備に当たったり、国境で麻薬捜査に当たってるはずのジープがCicig付近で嫌がらせをしているのを見ると、ナルホド、こういう事件を捜査するためにCicigは必要なのだな、と再確認しちゃったりするのでありますね。

そして国連憲章100条には:

1. 事務総長及び職員は、その任務の遂行に当って、いかなる政府からも又はこの機構外のいかなる他の当局からも指示を求め、又は受けてはならない。事務総長及び職員は、この機構に対してのみ責任を負う国際的職員としての地位を損ずる虞のあるいかなる行動も慎まなければならない。

2. 各国際連合加盟国は、事務総長及び職員の責任のもっぱら国際的な性質を尊重すること並びにこれらの者が責任を果すに当ってこれらの者を左右しようとしないことを約束する。

と記されており、事務総長に「48時間以内に回答しろ」と要求することがそもそも理不尽であり、事務総長的には返事をする必要すらない事項に該当するのだそうです。

つまり、グアテマラ政府の一人相撲というか一人不条理劇。観客側の私としては、仮にも「外相」という立場の人が、いけしゃあしゃあとというか、厚顔無恥にもというか、そういう決まりをさらっと無視してしまうので、私の常識では理解できず、「はあぁあぁあぁあぁ?」と戸惑っている間にコトが進んでしまって余計に戸惑ってしまうという。

このようなあまりにも恥ずかしい外相の言いたい放題に怒ったのがフランシスコ・サンドバル検事。サンドバルは無処罰問題特別検事局長、つまりCicigと実際にタッグを組んで事件の捜査に当たっている検事局のトップです。

サンドバルは本日、検事総長のコンスエロ・ポーラスに請願書を送っています。

これは、先日ホベル外相が「Cicigは何年もいるクセに、結果を出していない。ローセンベルグ事件がそのいい例だ。バルデス・パイス兄弟は8年も拘留されていたのに無罪となった、Cicigはメディアを利用して情報を操作し、市民を恐怖に陥れている」と発言したことに対するもの。ローセンベルグ事件は2009年グアテマラシティで殺害された弁護士ロドリゴ・ローセンベルグが、その前に自分の死を予告するビデオを撮影していたということでセンセーショナルなニュースとなりました。2008年1月に発足したCicigはこの事件の捜査に参加しており、数ヶ月後「この事件は自分の殺害を仕組んだローセンベルグの自殺だった」という、天地が引っ繰り返るような結論を出してくれたのでありました。

長い前置きはともかく、サンドバルは「外相はパルデス・パイス兄弟が8年拘留された後無罪となったと言ったが、実際に拘留されたのは3年であり、またこの件は現在上級審で係争中で無罪が確定したわけではない」「逮捕された13人のうち、9人については有罪が確定している」と主張、このような事実と異なる発言は検事局及びCicigに影響を及ぼすものであるから、「外相の発言の内容の確認」と「刑事訴訟法第298条の適用」を求めています。刑事訴訟法第298条は「告発義務」について記された部分で、多分その1項「職務遂行の際に違法行為を見聞した公務員は、秘密保持義務がある場合を除き、告発する義務がある」というところを指しているのだと思います。

こうして、やっとここに唖然としているだけではない人が登場してくれたのでありました。サンドバル以外にも、人権擁護官のホルダン・ロダスおじちゃんや市民団体らはホベル外相とエンリケ・デゲンハート内相の更迭を求めて憲法裁判所に保護請求を出しています。

いろいろとてんやわんやですが、20日に予定されているデモ行進には、サンカルロス大学生の他、ラファエル・ランディバル大学、デル・バイェ大学らの学生、国立病院の医師らが参加を表明しています。

というところで、明日につづく。

大統領の反逆

ジミー・モラレス大統領とその仲間たちは、昨日の憲法裁判所の決定に従わないことにしたそうです。

曰く、「グアテマラ政府にとって、イバン・ベラスケスはもうCicigコミッショナーではない」「国連には48時間以内に新コミッショナー候補のリストを寄越すように要請している」「国連がこの要請を無視し、何かがあったら、それは全部国連のせいだ」、とまぁ、こんな感じでしょうか。

あらまぁ、徹底的に嫌われているのね、イバン。

でもですよ、国連側はCicigのコミッショナーはイバン・ベラスケスだと言っていますし、何よりもCicigのことで両者間の意見の相違があった場合には「話し合いにより解決する」、つまり「両者間の合意が必要」なわけで、グアテマラ側が一方的に「イバンはもうコミッショナーじゃない」とクビにすることはできないのでありますよ。

これが今日の記者会見。左から内相エンリケ・デゲンハート、外相サンドラ・ホベル、行政庁長官ホルヘ・ドナト。ジミーを支える三馬鹿、じゃなかった、閣僚2人とおまけ1人です。この人たちのスペイン語能力はどうやら私より低そうだ。。。

憲法裁判所の命令に従わない場合、不服従で刑事罰の対象となります。ただし、検事総長のコンスエロ・ポーラス(元憲法裁判所補欠判事)は、現在の状況で検察が捜査を開始することはない、命令への不服従があったかどうかを判断するのは憲法裁判所であり、憲法裁判所からの通告があれば、これについて捜査を行うと記者会見で話していました。なかなか慎重な方らしい発言です。

受け身の姿勢に納得していない人たちは、検察に「大統領とその仲間の不服従」を告発していますが、さて、これについてはどうするんだろう。

ちなみに、国連の方からのリアクションは一切なし。アホらしくて付き合ってられん、てこと?

今週の木曜日にはサンカルロス大学の学生協会(AEU)が大統領と副大統領の辞任を求めてデモ行進を行うことになっていますが、ゼネストの呼びかけも行われているようです。

以前、オットー・ペレスが辞任した時、あの時のデモ行進では学生のみならず、商店も次々と店じまいをしてデモに参加、最終的には経済界をも巻き込んで大きな流れとなったのでした。

現在、グアテマラの国内各地で「ジミー辞めろ」の声が高まっていますが、大規模なデモ行進に対しては、政府は強硬策を取るでしょうし、扇動者を忍び込ませて暴力をふるわせ、火器や強権力の使用を正当化してしまう可能性もまた高い。そうすればニカラグアの二の舞です。

まあしかし、ジミーが必要に無理矢理コミッショナーを変えろというのが成り立つのなら、大統領変えろって理屈も成り立ちそうだな。本当に往生際が悪いったらないけれど、選挙で選ばれたってだけでありとあらゆることを正当化できてしまう大統領制というのもまた制度不良を内包しているのですよね。

だからこそ、ちゃんと考えて大統領を選ばないといけないわけですが。