旅行記の途中ですが、今日は明日に迫った大統領就任式のことなど。
グアテマラの大統領就任式は、三権の長が始めて集う日でもあります。というわけで、大統領就任式に先駆けて国会が開会されるのですが、これは現議員による最後の国会と新議員による最初の国会の2つの国会だったりします。
大切なのは新議員による最初の国会。ここで国会議長及び執行部が選出されるのですが、これがさっさと決まらないことには、次に控える大統領就任式ができない、という事態に陥ってしまいます。何しろ最近は国会議長が自ら大統領の三種の神器を手渡すことになっているので、なおさら。
どこかの政党が国会で過半数を取っていれば揉めることはあまりないのですが、今回のように大統領の所属政党が少数派で、どの政党も過半数に届かないという場合、執行部がなかなか決まらずに大統領就任式が遅れるのではないか。。。と以前から心配されていました。実際、ホルヘ・エリアスの自己クーデターが失敗して亡命した後に国会で選出されて大統領になったラミロ・デ・レオン・カルピオの時は、就任式が夜になったと聞いています。残念ながらその時はまだグアテマラにいなかったので、実際の様子とかは知らないのですが。
さて、今回は以前から心配されていたせいなのか、今日の内に国会の執行部の顔ぶれが決定したそうで、まずはめでたし。これなら大統領も出だしでつまずくことはなさそうです。
おまけに、2016年に国会で取り上げる重要課題ってのも話し合ったそうで、内容は次の通り:
- 国会組織法の改正
- 選挙及び政党法の改正
- 司法機関法及び検察法の改正
- 公務員法の改正
そのココロは汚職追放、ってことなんでしょうか。
新年と政権交代に伴ってなのではないかと思うのですが、最近あちらやこちらのお役所で契約更新ができずに解雇となった人が抗議のデモを行う姿がチラホラ見られます。グアテマラの公務員は、終身雇用契約の人も多いですが1年契約の人もまた多く、大統領とか副大統領とか大臣とか次官とか、そういう人たちの親族やお友達が縁故採用されていたりします。ポストはあっても誰も姿を見たことがないという幽霊ポストも多いというし。。。私もどっかのお役所の幽霊になってみたいです。
そんな解雇された人たち(が全員汚職に関与していたとは思いませんが)、今日はアウロラ空港を封鎖してしまったからさあ大変。
9時半から12時半の3時間だったのですが、その間、出発のために空港に来た人たちは中に入ることができず、長い列ができたそうです。お天気が良かったのは不幸中の幸い。。。なんて呑気に構えていた人がいるはずもなく。親切な航空会社は出発時間を遅らせてくれたりもしたようですが、待ちきれずに飛んでいっていしまって、当然乗り遅れた人もまたたくさん。事情を汲んでくれた航空会社が別の便に振り替えたりしてくれてるようですが、乗り継ぎ便がある人にとってはそんなに単純な話ではないですよね。。。
明日の就任式に出席するためにやって来た他国の首脳は、幸い空港の反対側にある空軍基地から出ることになっているので問題はないのですが。
というわけで、新政権になってもこんな感じのゴタゴタはまだまだ続きそうです。大統領が国民のハートをつかんでいる間に国会と協力して改革を進められるかどうか。それでクビになって困る人だって多々いそうですものねぇ。
前途多難っぽいジミー・モラレス号の船出は明日です。