Category Archives: 治安

物騒な

今日は出勤日だったのですが、お昼頃に我が家近くの路上で派手な殺人事件があり、帰り道は大渋滞。こんな渋滞超久しぶり。

事件現場。走行中の車に向かって発砲、運転手はその場で亡くなったのだそうですが、残された銃弾(あるいは薬莢)、何と23発分。亡くなられた方を狙っての犯行と思われますが、被害者は普通の若者だったと言う話。不穏です。

コロナ禍の対策が始まって以降、殺人事件は減っていたのですが、昨日はサカパ県テクルタン市長が同じように殺害されており、ひょっとして今までに受けていた依頼を消化し始めたのでしょうか、殺し屋さん。

それも怖いのですが、最近増えているのは窃盗・強盗。スーパーの買い物帰りを襲われて、買ったばかりの品物を奪われる、という変わった事件が続いています。現在スーパーは一家族に一人だけ入店可という制限付き。それで狙われるのかなぁ。。。物騒。

犯人もマスクで顔が半分隠れているわけで、ちょっとねぇ。。。

気をつけないとです。

 

大脱走

昨日のこと。ホンジュラスの北部ヨーロ県エル・プログレッソ市の裁判所で刑事事件の裁判が行われておりました。被告はエル・ポーキーというニックネームのパンディエーロ。マラ・サルバトルチャのリーダーの1人で、容疑は5件の殺人。なおエル・ポーキーはマネーロンダリング等の容疑で、2018年に懲役20年の判決を受けています。

さて、その裁判の真っ只中に、武装した警官隊がやって来ると、被告を奪って行ったのでありました。その間5分。監視カメラにその様子が写っています。この動画怖い。

警官の制服を着て武装しているのはポーキー配下のパンディーヤのメンバーと思われます。そう、パンディーヤグループがリーダーの奪回を行ったのでありました。

この事件で5人が亡くなっていますが、1人は犯人グループ、残る4人は警官・憲兵。犯人グループが着用しているのは、皮肉にも警察の対パンディーヤ部隊のものだそうです。

確かに過去にはグアテマラでもまるで映画のような容疑者奪回劇というのが存在しており、確かロケットランチャーとか使ってたんじゃなかったっけ。そういうリスクが高いから、その後「ハイリスク裁判所」と呼ばれる法定が設置され、被告の誤送にも裁判の最中にもものすごい警備体制が敷かれるようになったのでありました。ホンジュラスは、そうじゃなかったのか…。

これがグアテマラのハイリスク裁判所。左側、弁護人の後ろのガラス張りの棚のようなものの中に被告人がずらりと並んでいます。もっとも上の写真の被告はパンディーヤじゃなかったのだけれど、使い方は一緒です。

それにしてもこの脱走したポーキー、グアテマラに来るんじゃないかとも言われておりまして、グアテマラ側ではホンジュラスとの国境警備を強化しています。こういう方には来て頂きたくないけれど、国境をぜーんぶ警備するなんてことできるわけないし。くわばらくわばら。

それにしても、大脱走と言えばこちら。

何とのどかな脱走劇。長閑な?脱走劇と言えば、カルロス・ゴーンさんなんて方もいらっしゃいましたっけね…。

快適な刑務所生活

今日はほぼ一日データのアップデートを行なっていたので、目はショボショボする上に、世間で何が怒っていたのかよく把握していなかったりします。

それでもカーク・ダグラスが亡くなったというニュースに、むしろまだ生きていたのか!としみじみ思ったり、私の通勤路の渋滞ボトルネック地点についに立体交差点が建設されるらしい(でも去年も言ってたよな?)とか、チマルテナンゴ方面で治安回復を目的とした予防措置宣言が行われてチマルテナンゴの刑務所内の点検が行われたら携帯電話やテレビはもちろん、インターネット、エアコン、電子レンジといったものが揃っていたとかいう話くらいは、HBOのアウトサイダーを見ながら把握したのでありました。

こちらがチマルテナンゴ刑務所。狭いスペースがぎっしり物に覆われておりますが、恐らくここが刑務所内で一番羽振りのいい方々のお住まいなのではないかと。テレビに映っている番組は何なんだろう。きっとケーブルテレビなんだろうな。エアコンの設置工事の仕方が謎だけれど、ここいらのエアコンは通常220Vなので、電源工事する必要があったのではないかと思うんだけれど(普通の電源は110V)。この電気代は誰が払っているんだろう。三色昼寝付、電気代無料。こういうところに住んでいる人たちの仕事と言えば、恐喝の電話をかけて部下に金を取りに行かせること。テレビ見ながらできちゃうという。

例のチマルテナンゴ・バイパスと同じくらいひどい状況ですな。

ここチマルテナンゴ刑務所のみならず、恐らく国内各地の刑務所・拘置所が同様の状況と思われます。そしてご覧の通りの人口過密。新しい刑務所を造ろうにも、お金もさることながら自分の家の近くに建設してもいいよなんていうキトクな人はなかなかおらず。そりゃそうだ。私だって嫌だ。

アレハンドロ・ジャンマテイ大統領は、以前はこの刑務所を管轄する更生施設局の局長だったわけですから、こういう事情は良く知っているのではないかと思われますが、この状況をどう改善していってくれるのか。

あまり期待しないようにしながら期待しよう。

 

 

 

一大オペレーション始まる

大統領も3日も経てば、そろそろ一服する頃じゃね?もっとも就任したのは予定より遅かったから、まだ2日と数時間だけれど…とか思っていたら、昨日「(グアテマラ県)ミスコ市とサン・フアン・サカテペケス市を予防措置(Estado de Prevención)にする」と言う閣議令を決定、手っ取り早く本日付で官報に載せてすぐさま発効、おまけに今朝は6時からビデオでこの措置について声明を出すという手際の良さ。

予防措置宣言は、非常事態宣言の一つでレベルは一番下ではありますが憲法で保障されている権利のいくつかが停止されます。この場合はスト権、集会権などが停止。そのお陰で明日ミスコで予定されていたサッカーの試合も無観客試合になってしまいましたとさ。

今回の措置は「対パンディーヤ大作戦」。ミスコ、サン・フアン・サカテペケスともグアテマラシティの近郊で、一部は確かにかなり危険な地域となっています。一方で全然問題ないところもあり…、どちらかというと政権の本気度を示しているのかも。就任式の時にパンディーヤ撲滅を宣言していましたからね。なお、今回の措置は6日間限定です。

さて、そう言うわけで今朝から早速「回復とコントロール 1」が始まり、警官と軍隊が両市に展開したのでありました。その数2000人。通行人の身分証チェックや、車の検問が主なようですが、2000人がやるのだからそれこそ1ブロック行くごとに検問的な。

こんな感じで車は結構詳細にチェックしていた模様。時間かかりそうです。

バスの乗客もみーんな降りて持ち物チェック。内戦時代にやってましたよ、これ。相変わらず女性は免除なのかしら。

こういうのを幹線通りでやっていたから、当然のごとく出来上がるのがグアテマラ名物「大渋滞」。朝はともかく帰宅時間は「超絶大渋滞」となってしまったようです。私の家は渋滞と反対方向なので良かったのですが、その反対側、西側に向かう車線はほぼ停車状態。皆、無事家に辿り着けるんでしょうか。

このツイートは10区にある某オフィスビルから通りに出ようとしている車。駐車場の中から通りまで既に渋滞で動かない状態。クリスマス時期でもここまで渋滞にならないはず。

一方、検察には恐喝の被害を訴える電話が急増したそうです。パンディーヤの収入源と言えば恐喝。予防措置宣言が出たことで被害を届出やすくなったのであれば、それは大きなプラス。

恐らく今後は他の地域にも同じような措置が取られるものと思われ、パンディーヤの取締りが強化されるのはいいんだけれど、こういう大渋滞は勘弁して欲しいのだけれど。

それにしても、びっくりするような手際の良さではありますね、新大統領。

操業停止に追い込まれた水産加工会社

グアテマラ南部の太平洋岸にチャンペリコという漁師町があります。ここにはエビの養殖・加工を行っているノバグアテマラ(NOVAGUATEMALA)という会社もあるのですが、ペスカノバ(PESCANOVA)というスペインに本社のある海産物加工会社(缶詰の生産など)のグループ会社。ノバグアテマラの従業員は1,300人、その内80%が女性。チャンペリコ市の経済と雇用を支えていると言ってもいいんじゃないかしら。

さてそのノバグアテマラが、先日操業停止を発表しました。原因はなんと恐喝。いつからとか誰から、という話は明らかになっていないのですが、恐らくパンディーヤグループが金を要求しており、ノバ側が拒否したところ、警備責任者と会計担当者が殺害され、それを期に何人もの従業員が退職。恐喝犯の方は「金を払わないと15日ごとに3人殺す」と言っており、会社側は表向きには「保守のため」という理由で操業を停止したのでした。

何でも7月から刑事らが会社に潜入捜査をしており、警備も強化されているそうなのですが、現在のところ恐喝犯逮捕には至っていない模様。というわけで、会社側は操業停止。

もっともこれは、事を大きくして内務省・警察に本気を出して欲しいからでは…と思わないでもないです。

パンディーヤの主な収入源である恐喝は、手を汚さずに大金を手に入れられる美味しい商売でもあります。金を支払わない企業の従業員が殺されることも少なくなくありません。恐喝の電話をかけるパンディーヤのボスクラスは刑務所の中におり、集金や殺人は手下が行うという分担。企業の中にはこの恐喝に支払う金額を予算化し、何らかの方法で会計処理しているところもあるそうです。

いやいやまったく。こういう状態でありながら、市民の安全を担当するはずの内相は、そんなことそっちのけでアメリカに行き、「安全な第三国」にサインしちゃうんだからまったく謎。自分の仕事してろってんだ、べらんめえ。

チャンペリコは美しい海岸でも良く知られており、グアテマラの西側の人たちが多く訪れる場所でもあります。そんな町の企業が脅されているということは、地元の商店なども例外ではないはず。何ともいやな事件で、将来を心配する人も多くいると思います。

しっかりしてくれよ、警察。まったくもう。

ボーナス月は危ない

この週末、グアテマラシティだけで24件の交通事故があったそうです。車同士の追突・衝突17件、電柱・分離帯などに衝突3件、横転4件。皆、週末はヘベレケになって運転してるんじゃないだろうか。

どうしたらこんなに見事に引っくり返れるんだろう?と毎度疑問に思うのだけれど。車を起こしているのは市の職員と交通警察。なかなか手慣れております。

このブーム?は今日月曜日も続いており、私の通勤路付近では未明に死亡事故、朝の通勤時間帯にバス事故があり、ナルホド道理で渋滞していたわけだ。と後になって気づいたのでした。鈍。。。

週末には我が家から2kmほどのところで銀行強盗もあり、ボーナス月はやっぱり物騒です。当の銀行には基本的には行くことないのですが、良く行くモールの一角にある上、ちょうど強盗があったのではないかと思われる時間の直後、その付近を車で通っていたのでした。もう少し先へ行ったところで救急車が2台続けて反対方向へ走っていくのを見かけたのですが、2台とも現場に向かっていたところでした。強盗一味は銀行の中で発砲し、警備員が1人亡くなっています。何も取らずに逃げていった…という話ではありますが。

うむ。どうして銀行名を隠すんでしょうね?グアテマラでは何か事件が起こっても、大企業計だと名前が報道されないことが多いです。でも皆知ってるんだけれどもね。

この1時間後くらいにグアテマラシティからたくさんのパトカーが現場に向かっておりました。遅。。。多分既に現場には別のパトカーがいたことはいたんでしょうが、現場近くには警察署はないですし、渋滞する時間であったのも事実。逃亡するのは簡単。。。

先日は通学中の小僧が強盗にあってお金盗られたばかり。お金だけで済んだのは不幸中の幸いではありましたが、何だかこう、嫌な感じなんですよねぇ。

ボーナスは嬉しいけれど、ボーナス月はいろいろと危ない。今週はまた月末でグアテマラでは一般に給料日。ちょっと気をつけていた方が良さそうです。

マラスから逃れるために II

前回の続き)

ヘンリーはニュージャージーにある移民局の施設に拘留されます。ここにはMS-13のメンバーも何人かおり、ヘンリーが仲間を売った人物ではないかと睨んでおり、ヘンリー身の危険が及んでいました。

この頃、アメリカの方針が変わり、マラスであった者でも、当局の捜査に協力をすれば難民が認められることとなりました。ただし、これには関係者が証言することが必要です。残念ながらヘンリーのために証言してくれる人物はどこにもいなかったのでした。FBIですら「自分の身に危険が及ぶ可能性がある」と証言を拒否。

またエルサルバドルの家族も、ヘンリーが帰ってきたら、本人のみならず親戚一族に危害が及ぶかもしれないと戦々恐々としていたのでした。

最終的に、難民申請の決定を下す判事は「ヘンリーはMS-13のメンバーであり、殺人に加担したことを認めている」「故国で拷問にあう可能性は50%以下である」「困難な少年時代を送ったことは理解できるが、人道的措置を取る理由としては十分ではない」という理由でヘンリーの送還を決定します。本年1月10日、ヘンリーはこれを受け入れますが、ヘンリーの弁護士はヘンリーがエルサルバドルの空港に到着したら、そのままヨーロッパへ出国できるようにと手配します。弁護士の元にはヘンリーのためにと寄せられた募金があったのでした。

ヘンリーの行く先は「ヨーロッパ」とした明らかにされていませんが、そこで難民申請を行い、勉強を続けたいと希望しています。

このエントリーはProPublicaのHannah Dreierの記事を元にしています。
* A Betrayal
* Former MS-13 Member Who Secretly Helped Police Is Deported