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大統領はつらいよ III 軍人の平和利用

大統領ってさ、軍の総司令官なんだよね。超クールだと思わない?だってさ、ボクがあっち行けって言ったらあっち行くし、ウサギとびしろ、って言ったら皆でウサギとびするし、マイムマイムだってオクラホマミキサーだって踊るだろ。メッチャ楽しい。大統領の醍醐味ってコレじゃね?

だからさ、総司令官として軍人の前に立った時、命令したんだよね。「折角の人材と道具があるんだから、道路を直すために使ってくれ!」って。通信省なんかに任せておいたら、1年経つ頃には舗装道路なんか皆無になっちゃう。軍人だったらちゃっちゃってやってくれるっしょ。乞うご期待!

その後、いろいろ聞いたんだよね、道路以外に何できるの?って。車直したりとか大工仕事とか鉄工作業とかとか。そんだけいろいろ揃ってたら何だってできるじゃん。ボクん家もちょっと建て直してもらおうかな。

あ、それは汚職っていうのか。何つってもボクの公約は「汚職も盗みもしません!」てヤツだからダメだ。残念。

他の公約は何だっけ。病院の整備・・・てのは無理っぽ。栄養失調対策・・・てのも軍人は農民じゃないから役に立つかな?教育・・・、あ!学校建て直しとかどうかな。屋根もない学校とかたくさんあるし。困った時のハコモノさ。

でも学校建てるとなると材料費かかりそうだなぁ。もっと安くてさっさと形になるものがいいな。机とかどうかしら。ぱぱっと出来て、ささっと渡せる。我ながらグッドアイディア!

てなわけで、ささっとできあがったデスク付き椅子50個。手始めにグアテマラシティの学校に渡してみたら、これが大うけ。子供たちから「ジミー、ジミー」ってベタベタ触りまくられて、洋服がきたな・・・。いや、ま、いっか。

悔しいのは折角の晴れ舞台なのにマスコミが全然来なかったこと。ボクを叩くことになるとすぐやって来るのに、こういう時は全然来ないし。調子がいいよな、あいつら。ちぇっ。

ホント、大統領ってつらいぜー。

あ、そう言えば道路修理って進んでるのかな・・・

大統領はつらいよ その2 期限切れ

Jimmy

病院には何もない、って去年の9月くらいから言ってたじゃん。
薬もないし、医療器具もないし、患者さんのごはんもないし、お給料もない。
何にもないから仕事できませーんって言って、外来閉めちゃってたじゃん。

だからさ、ボク、一生懸命あっちやこっちにお願いしたんだ。
「グアテマラの危機を救う為に手を貸してもらえないか」って。
みんな「もちろん、喜んで寄付させてもらいます」って言ったんだよ。
薬や医療用具でいくら分、って、金額まで約束してくれた。

ま、本当のところは「オマエのところ、こんぐらい出せるやろ」って脅したんだけれどさ。
出してくれなかったらどうなるか、わかってるだろーってね。
キミのところからはもう買えないかもしれないな、ってボソッとつぶやいた途端、
コーヒーとケーキと金一封が出てきた。
お金は食べられないから要りません、って言ったら余計青くなってなかったっけ、あいつ。

就任演説で「早急に100万円分のドネーションをする」って発表した。
現物はどんなのか見てないけれど、明日ルーズベルト病院に持ってってくれることになっている。
スタートダッシュはこれでカンペキ!と思ったのにさ。

あいつら・・・。やってくれたよ。

まさか期限切れの薬を持ってきやがるとは。
そんなこと、夢にも思わなかった。
おまけに持ってきた薬なんかの量も、約束してたより全然少ない。
ボクに在庫処理をしやがって。チクショー!!!
お陰でボクは嘘つきだの馬鹿だのと言われることになってしまった。
嘘つきは泥棒の始まり、とはあいつらのことだ。

でもさ、皆ももうちょっと考えてよ。
薬が全然ない病院と、期限切れでも薬があるのと、どっちがいい?
期限切れてても使えるよ、って医者のヤフェット(副大統領)が言ってるんだよ!?
死にそうな人がいる時に、薬が全然ないのと、
期限が切れていてもとりあえず試すことができる薬があるのと、どっちがいい?

ある方がいいに決まってるじゃん!ってボクは思うんだけれどなぁ。
初日から批判ばかりでもう挫けそう。
はああ~、大統領になんか、何で当選しちゃったんだろ。
大統領は辛いよー。

大統領はつらいよ その1

新シリーズです。

ジミー・モラレス大統領の写真見てて、この方の顔ってシンプルな漫画顔だよな~、レゴムービーっぽくもある。これなら私にも描けるかも、と思って描いてみました。ええ、単なる勘違いだったんですが(笑)。

Jimmy
いくつか描いた中で一番マトモにできたのがコレ。
全然似てないけれど、自分的に気に入ったので、今後これを大統領マークとして使っていこうかと思ってるくらい。

この新シリーズが今後どんな展開になっていくのか自分でもわかっていませんが、とりあえず2回分くらいのネタはありますんで(きりっ)、今回と少なくともあと1回はその内登場する予定です。


 

冗談から大統領

そもそもは単なる冗談だった。
もちろん政治に興味がないわけじゃない。
その逆だ。興味があるからこそ「倫ちゃんと理くん」なんて番組で政治風刺してるんだし。
来年の「倫ちゃんと理くん」のためにネタでも仕込んでこよう、ってくらいの気持ちだった。
当選なんかするわけないしー、って。

それなのに誰も想像しなかった追いハリケーンが吹き荒れて、気がついたらボクが当選。
「コメディアンが大統領」って、世界中の笑いのタネになった。
コメディアン冥利につきるとはこのことだ。

・・・ってマジか。誰かギャラ払え。

それにしても、この国の大統領のお給料ってラテンアメリカでは高い方って言うけれど、ボクの稼ぎはそれより上・・・。ちぇっ。
あ、だから前の大統領って、国のお金をネコババしたり、業者から賄賂もらったりしてたのか。
なるほ・・・。

あ、いかん。
ボクの選挙キャンペーンは汚職追放だった。
逮捕されたあの大統領と違って、ボクはクリーンでフレッシュで、すっきり爽やかコカコーラ!って言い切っちゃった。

ま、いっか。おカネに困ってるわけじゃないもん。

とりあえず4年間は大統領の役を演じればいいんだ。
4年経ったら、「大統領のおしごと」って番組でもつくろーかなー。
何と言ってもホントの大統領だったんだし、今度は「元大統領のコメディアン」って売りだせば大ウケ間違いなし。
ひょっとしてハリウッドデビューもあるかも・・・!

あーでも面倒くさいなー、大統領。
大統領って一体何するんだ?
ホントにボクがなって、いいんかいな。

*この物語は実在の人物を登場人物とし、事実をネタにあることないことテキトーに織り交ぜた架空の物語です。